2017年4月28日の日経MJに興味深い情報が掲載されていました。
「エン転職」の登録数 首位猛追
内容はエン転職の登録者数が増加傾向にあり、転職サイト首位のリクナビNEXTに迫っているというものでした。
登録者数が増加している背景が面白かったので紹介します。
なぜ「エン転職」の登録者数は伸びているのか
ニュースの骨子は次の通りです。
- エン転職の2017年3月時点の登録者数は約562万人(※)。2年で200万人近く増加。
- 登録者数を押し上げた理由として口コミサイト「カイシャの評判」の情報を掲載開始したことが挙げられる。求人サイト内で口コミ情報を確認できるようにしたことが大きな伸びの理由。
※首位リクナビNEXTは2016年12月末時点で登録者数670万人。
これはとても納得がいく流れですね。
テレビなどのメディア報道などで散々ブラック企業についてのニュースなどが取り沙汰されていて、多くの人がそんな会社に入りたくないと思っています。
ただ、求人サイトの求人票を見ただけではその企業がブラックなのか、そうではないのか分からない。
そこでエン転職で求人票と一緒に転職サイトを掲載して利便性を高めた結果、登録者数が伸びたといったものです。
世の中の流れを反映しているいい仕組みづくりだと思います。
この新聞記事を読んだ時、ちょっと唸ってしまいました(笑)
口コミを求人サイトに掲載するのは難しい
ここで多くの人が思うのが「求職者は企業の実態が分かる情報を求めているのだからもっと同じ仕組みの求人サイトがあってもいいのでは?」ということではないでしょうか。
実際にエン転職がこの手法で会員登録数を伸ばしたのであれば同じ手法を使えば他のサイトでも登録者数が伸びる可能性は十分にありますよね。
ただ、実際にこの仕組みは作れそうでそう簡単に作れないものなのです。
求人サイトに口コミ情報を掲載するのが難しい理由
求人サイトはどこで儲けるかというと、求人を掲載したい企業から広告掲載料としてお金をもらいます。(ユーザーは無料で登録)
ところがその掲載企業にとって良くない情報が求人サイト上に掲載されていた場合、掲載したと同時に悪評も一緒にサイト上で確認されてしまいます。
そうなってしまうと企業はその求人サイトに求人を掲載したくはないでしょう。
例えばA社という会社があったとして、エン転職に掲載をしたところ、ネガティブな口コミ情報があった。
この状態ではA社に応募する人も減ってしまう可能性がありますし、なによりも悪評だった場合にA社としてもダメージが大きいです。
ネガティブな情報が掲載されてしまうと「エン転職に掲載したくない」という会社も増え、広告収入が減ってしまうということもあります。これが求人サイト側の最大のリスクです。
結果としてエン転職は成功した
実際に口コミ情報を掲載するかどうかについて社内でも反対の声が多く上がったようですが、掲載する方向に踏み切り、その結果、サイトの利便性に価値を感じる登録者数が増加するという良い結果になりました。
また、求人を掲載する企業側も「ネガティブな情報を掲載した方が志望の強い応募が増えた」という声もあったようです。
求人+口コミ一体型サイトのメリットとデメリット
私が転職活動をしていた時代は、エン転職のような求人サイトと口コミ情報が一緒になっているようなサイトがなかったので今回のニュースはとても新鮮でした。
エン転職のようなサイトは非常に便利なので自分自身に合っていると思ったらぜひとも使ってみてほしいのですが、その際のメリットとデメリットもあわせて覚えておくと求人を検索できる幅が増えると思います。ぜひ頭の片隅に入れておいてください。
求人+口コミ一体型サイトのメリット
メリットとしては何と言っても求人を探す際に口コミがすぐに確認できるということでしょう。
エン転職の画面を見てみると以下のようになっています。
求人の基本情報が掲載されている上に、タブ形式で分類されているのでともかく楽というのがポイントです。
求人+口コミ一体型サイトのデメリット
ではデメリットは何かというと「評判を掲載されるのは嫌なので掲載しない」という企業があることです。
先程は評判を掲載したことによる好事例として「ネガティブな情報を掲載した方が志望の強い応募が増えた」といった主旨の話を紹介しましたが、そうではない会社があるのもまた事実です。
「評判を掲載されるのは嫌」というのを聞くと「そんな企業はブラック企業しかいないのではないか」と思うかもしれませんが、必ずしもそういうわけではありませんので注意しましょう。
色々なサイトから情報を集めて転職活動をするのがおすすめ
ではどうすればいいのかというと、色々なサイトに登録して総合的に判断するというのが間違いがありません。
まずエン転職のような求人+口コミ一体型サイトを利用するのであればそちらに登録。
それ以外に求人単体サイトのリクナビNEXTや口コミ単体サイトのキャリコネ等、個別に登録します。
※リクナビNEXTとキャリコネについては私が利用したことがあるためおすすめしています。
複数の情報を合わせて見て判断していくと、会社の様子は面白いくらいに見えてきます。
これから評判サイトにもさらに情報が集まってきたり、求人サイトに掲載される情報の精度もどんどん高くなっていくものと思われます。
様々な情報が無料で集められる時代なのでしっかりと活用して転職活動を成功させましょう。
もし転職の段取りが決まっていなかったら
オススメしたいサイト
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