飲食業の世界には「平日や昼間は別の会社で正社員をやっているけど、土日や深夜に副業として飲食業をやっている」という人がいます。
このページを見ている方はおそらく「これから飲食業を副業でやってみようかな」と考えている人だと思いますので、元店長の視点から分かる範囲でのポイントをまとめたいと思います。

社会人のメリット

今まで社会人の方で「副業で働いています」という人に何人かお会いしたことがあるのですが、飲食店側から見たメリットは社会的な常識がキチンと身についているということです。
社会経験のない学生やフリーターの人と比べると仕事意識が非常に高く、当たり前のことをきちんとできるというのが魅力です。
面接を受ける際には社会人が就職活動をする上でごくごく当たり前のことをしていけば、第一印象自体ではかなりの強みを発揮できます。

「第一印象」という割と曖昧な言い回しをしていますが、案外重要で面接を繰り返しているとその人がしっかりしているのかそうではないのかがまず最初の印象である程度分かります。(完全ではないですが…)
社会人経験を持っているというのはそのへんでは圧倒的な差となって現れてくるのです。

本業で問題がないことを伝える

面接の際におそらく現在の仕事(本業)についても話すことになるかと思います。その際に本業の就業規則で問題ないことを伝えます。
お店側として心配なのは、就業規則に実は違反しながら働いていて、やっと仕事の教育が終わったというところで就業規則違反が本業の会社側で発覚し、「やっぱり働けなくなった」と急な欠勤となってしまうことです。
店はそういったトラブルは避けたいので必ず問題がないことを確認した上で、その旨を伝えましょう。当たり前ですが嘘はつかないようにします。

確実性のあるシフトを入れる

「本業」「副業」という区分けをしてしまうとどうしても「本業が忙しい」ということになることも場合によってはあると思います。
ただ、副業とはいえ雇い主にとってはそんなことは関係ないので確実性のあるシフトを入れます。
最もやってはいけないのは「残業になってしまってシフトの時間に間に合わない」などの状況です。
(さすがに社会人の人が「今日飲み会が…」ということはないでしょうけども)

一般的には会社が終わっている深夜、あるいは会社がお休みの土日にシフトを入れている人が多いです。
ここで注意しなくてはいけないのが副業として始めたばかりの頃は「頑張るぞ!」と気力が充実しているので、深夜に週何回も働いたり、土日にフルタイムでシフトを入れたりしてしまうことです。
絶対にダメということでもないのですが、実際にやってみると身体がついてこなくなることが多いです。
自分が思っているよりも平日の疲れというのはあるので、最初は「深夜は週1回」「土日はお昼すぎまで」など少なめのシフトから入れていって、身体が持ちそうであれば徐々に増やしていきましょう。
体力の衰えというものは案外現実的な問題としてあるので要注意です。最初から全開のシフトでいって身体が持たなくなってしまうと、働く側としてもお店側としてもいい結果を生まないです。

どんな仕事がある?

求人サイトなどを見ていると「副業のアルバイト」などの特集が組まれていることが多いので参考にしてみると良いでしょう。
「副業」だからといって特殊なわけではなく、通常のホールやキッチンの仕事など、シフトさえ合えば普通のアルバイトの仕事と同じです。
深夜系の仕事などで言うと24時間営業のお店はシフトとして入れますし、そうではないお店はお店の清掃要員としてシフトに入れることが多いです。
時間的には深夜は人手が足りないことも多く、土日の昼などは平日に入っている主婦層が入れないことが多いので店舗によっては非常に重宝されることがあります。

自分に無理のないシフトをいれて副業としての飲食店を楽しんでいきましょう。