「転職のピークっていつですか?」「転職すべき時期はいつでしょうか?」という話を聞くことがあります。
もちろん、求人の多い時期などもなくはないのですが、そういった質問はもしかすると自分の転職のタイミングを逃している可能性があるので注意喚起も兼ねてまとめてみることにします。
転職のピークは春採用の2〜3月と秋採用の9〜10月
厚生労働省・東京労働局が発表している「新規一般常用求職者の実態」というデータがあります。
そのデータを見ると毎月どのくらいの求職者受け入れがあったのか、離職者がいたのかなどの実態が分かります。
現時点(平成28年3月)で確認できる一番最新の年間データ(平成28年1月)を見てみましょう。
(平成27年1月〜平成28年1月の「新規一般常用求職者の実態」)
参考:新規一般常用求職者の実態(平成27年度) | 東京労働局
「新規求職者数」(※)の推移をグラフにしました。
見てみると4月、10月に増加しているのが分かります。このデータは応募をする人の推移なのでおおよそ4月、10月に求職者が集中しているということですね。
背景としては「仕事でボーナスを貰ってから退職」といった求職者側の行動があります。
一方で企業側の採用のピークは2〜3月と9〜10月というのが通説で、春先と秋口に中途採用求人数が増加します。
特に4月は新卒の採用時期でもあるので、オリエンテーションや研修も兼ねて採用の人員が増える傾向にあります。
※新規求職者数について:
公共職業安定所に初めて求職の申込みをした者をいいますが,求職申込みの有効期間を経過した後に再び求職の申込みをした者,雇用保険受給者であって受給公共職業安定所を変更した者等も新規求職者とみなします。
(参照:有効求職者・新規求職者)
「転職のピーク=転職のタイミング」なのか
さて、ここからが本題です。
これを読んでいる人は「転職のピークはいつなのか?」というのが気になっている人でしょう。
応募する側、採用側のそれぞれのピークについては前述の通りなのですが、それがあなたの転職のベストなタイミングかというとまったく別の話。
冒頭で「自分の転職のタイミングを逃している可能性がある」と書いたのには理由があります。
- 自分が本当に行きたい会社が2〜3月・9〜10月などの転職市場ピーク時に求人しているとは限らない
- 市場がピークの時は求職者も同じく多いので競争率が高い
- そもそも誰もが2〜3月や9〜10月に向けて転職したくなるわけではない
特に重要なのが一番最初の「自分が本当に行きたい会社が2〜3月・9〜10月などの転職市場ピーク時に求人しているとは限らない」という部分です。
仮に自分の行きたい会社が転職市場が一番冷え込んでいる12月に募集をかけていたらどうでしょう。すごくもったいないですよね。
「転職のピークはいつか」ということを調べるのに一番注意しなくてはいけない点はこの部分です。市場の動きを気にしてしまったばっかりにチャンスを逃している可能性がある点に気を付けなくてはいけません。
もちろん仕事を探している人の中には「入れればどこでもいい」という人もいるかもしれないですが、それでもできればいい会社に入りたいというのは共通のことだと思いますし、そうした「いい会社」が必ずしも市場のピークと合わせて求人を出しているわけではないということは覚えておいても損はしないでしょう。
(参考)月別転職活動まとめ
最後に月別の転職活動についてまとめました。
私の考えとしては基本的に「ピークよりも、自分が転職したいと思ったら着手すべき」という考えですが、各月の転職活動について知りたい人もいるかもしれないので気になる方は参考にしてみてください。
- 【12〜1月】12月〜1月。年末年始にかけて転職活動をするのって良くないこと?
- 【2〜3月】2〜3月に転職活動をする際のポイント
- 【4月】4月から転職活動をしたいけど転職市場的に難しい?
- 【5月】5月ゴールデンウィーク明けに転職活動をする際のポイント
- 【6月】6月の転職活動のタイミング。退職の際に「ボーナス返せ」と言われたら?
- 【7月】7月からの転職活動。転職の時期として最適な理由。
- 【8月】8月からの転職。転職活動をするなら今すぐ。
- 【9〜10月】9〜10月は求人が増え転職市場が盛り上がる時期。
- 【11月】11月からの転職活動。春採用のピークに向けてゆっくり準備もできる。
もし転職の段取りが決まっていなかったら
オススメしたいサイト
これから転職を始めようという人にオススメ転職関連のサービスを紹介します。まだどうやって転職を進めるか決まっていない場合に参考にしてみてください。
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