以前にも「「すき家」ブラックの実態、第三者委員会から労働環境改善に向けた報告書。過重労働の改善を提言される。」という記事を書いていますが、当サイトは別にすき家が嫌いなわけではないです(笑)
ただ、何度もこのサイトで書いている通り飲食業の人材不足は現実的に深刻な問題なので、代表的な事例としてピックアップさせてもらっています。
前にすき家のことをピックアップした時にこんなことを書きました。
ここで環境改善し、飲食が抱えている問題点を払拭するモデルが出来上がれば飲食業は良くなり、魅力のある職場になるのではと感じます。
今は会社として一番キツイ時だと予想しているのですが、ここで逆に業界の人材不足問題・労働環境問題解決をできる牽引役にもなれるのでは?という個人的な期待を込めて書いています。
深夜営業店を1,100店舗で休止
ゼンショーホールディングスは10月1日付で牛丼店「すき家」全店舗の6割に当たる1167店で深夜営業(0時〜5時)を中止したとのことです。
第三者委員会の労働環境改善の提言を受けて本来は9月末までに環境改善を実施するとしていましたが結局それが適わずこのような結論になったみたいです。
※個人的には5時までだとちょっと短い気が…
深夜営業は適正なのか?
「24時間(深夜)営業の会社に転職するメリット・デメリット」という記事でも書いていますが深夜営業の最大の問題点は人材が不足している場合に(主に)社員に過労状態が発生してしまうことです。
アルバイトの人に長時間労働を強要することが出来ないとなると最終的に責任を取らなくてはいけないのは社員。
そうなると人材不足のお店では社員が24時間働き続けるという状況が生まれるわけです。
一時期SNSですき家の店員さんがフロアにおらず、どうしたのかと探していたら事務所で寝ていた、という写真が投稿されていたことがあります。
あの状況がどのようにして生まれたのか、バックグラウンドはわからないですがおそらく連勤につぐ連勤、24時間労働などのハードワークをして倒れていたのではないかと想像しています。
ちなみに私も数回24時間以上連続で働いたことがありますが、ある程度の時間を超えると動いてキッチンに立って調理をしていても眠くなってきます(笑)
そんな状況なので事務所でちょっと横になろうものなら確実に眠っちゃいますね。
複数人店舗にいれば起こしてくれる人もいるのでしょうが、一人で店舗を回しているとなるとよほど精神力の強い人でない限り起きるのは無理でしょう。
ちょっと話がそれてしまいましたが、個人的には深夜営業は人員が確保できないのであればどんどん廃止していったほうがいいんじゃないかという考えです。
社名変更へ
同日10月1日付ですき家を運営する事業子会社の社名を「ゼンショー」から「すき家本部」に変更するとのことです。
ゼンショーでは「モリバコーヒー」「カフェミラノ」などのカフェ分野、「牛庵」「エルトリート」などのレストラン分野などを運用していましたがそれらを「ゼンショー・カフェ事業部」「ゼンショー・焼肉カンパニー」と分類して考え、牛丼は「すき家本部」として独立させます。
今回の問題に特化して考えるようにするからかもしれませんね。
突然改善するような問題ではなく、じっくり解決していかなくてはいけない非常に重い問題ですが、業界の労働環境改善の先駆けとしてどのように変化していくのか当サイトでも見守っていきたいと思います。