2017年2月24日金曜日に初のプレミアムフライデーが実施されました。

「プレミアムフライデー」とは毎月月末の金曜日の退社時間を15時に早めるように政府が呼びかけた活動のことです。
現政権の「働き方改革」の一環で、かつ、金曜日に退社を早め自分自身の趣味や余暇を楽しんでもらうことで日本国内の消費を高める狙いもあります。

2017年プレミアムフライデーの日程

2017年毎月月末金曜日の日程は以下の通りです。

月末金曜日
2月 2月24日
3月 3月31日
4月 4月28日
5月 5月26日
6月 6月30日
7月 7月28日
8月 8月25日
9月 9月22日
10月 10月27日
11月 11月24日
12月 12月29日

プレミアムフライデー導入企業はどんなところか

プレミアムフライデーの公式サイトを見ると企業のリストが掲載されていますが、掲載されているのはあくまで「ロゴマークの申請(ロゴの使用権申請)をした企業」と「プレミアムフライデーに賛同している企業」のリストです。

ロゴマーク申請企業・団体一覧 | プレミアムフライデー(Premium Friday) どうする?月末金曜日。

ざーっと見て飲食業の名前やサービス業など、明らかに金曜日の15時には帰れないという会社があるのであくまで「プレミアムフライデーに賛同」というのは理解しやすいでしょう。
「なぜサービス業が賛同しているのか」という疑問については、冒頭にも書いた通り「消費が活性化する=サービス業の売上が上がる」という見込みもあるためです。

実際にプレミアムフライデーを導入している企業リスト

さて、実際にプレミアムフライデーを導入している会社、または働き方について改革をすすめている会社については別紙の「企業における「働き方改革」の検討状況に関する実態調査」(PDF)という資料に掲載されています。

一例を挙げてみましょう。

  • 株式会社サニーサイドアップ:毎月最終金曜は15時で業務終了 初月は支援金も支給。
  • サントリーホールディングス株式会社:毎月最終金曜日にサントリーグループ国内の社員約5,000名を対象に「午後3時の退社」を推奨します。
  • 四国経済連合会:プレミアム・フライデーの実施。
  • 東京ガス株式会社:当社に勤務する社員・有期契約社員(交替勤務者、宿直等除く)を対象に、業務への支障がない範囲で、各人の半日休暇や15時のフレックスタイムの取得を推奨する
  • 芙蓉総合リース株式会社 プレミアムフライデーに先駆け、2月3日から2ヵ月に1回、いずれかの金曜日を選択して15時に早帰りする「+Friday(プラス・フライデー)」を導入(定時まで働いたものとみなす制度)。

この他にも具体的に金曜日以外の時短取組などの会社も掲載されています。

参考:企業における「働き方改革」の検討状況に関する実態調査(PDF)

実際に2/24の最初のプレミアムフライデーはどうだったのか?

初のプレミアムフライデーはどうだったのか、マーケティングリサーチ会社のインテージが実施したインターネット調査が発表されています。

「プレミアムフライデー」で実際に早く帰った人は3.7% 大企業ほど奨励 否定的な声も – ITmedia ヘルスケア

(このアンケートが全てではないとは思うものの)実際に早帰りしたという率はこの調査では3.7%とされており、社会的にはかなり少数の会社員しか恩恵を受けていないような状況だったようです。

経済効果を示したレポートはまだ確認されていませんが、導入企業の少なそうなところを見ると最初の段階ではまだ経済効果が薄そうです。

ネットの評判は不評が多いものの、今後の展開に期待

プレミアムフライデー導入にあたって、SNSや掲示板、FAQサイトなどネットの反響や評判を調べてみたところ、驚くほど否定的な意見が多かったです。

不満の種は「自分の会社では実施されない」「大企業だけの特権ではないか」「サービス業はどうやっても無理だし、むしろキツくなる」などなど、自分に恩恵を感じられない点が多かったです。

私個人の考えで言うと今回の動きには大賛成です。

というのも、元々働き方の効率化などは個人レベルで行ったり、会社レベルで行ったりしていたものですが、やはりそのレベルだと個人・会社次第ということになってしまうんですね。

ところが今回のように政府が呼びかけることで働き方を変えようという動きが大きく波及していく可能性が高くなります。

今は最初の段階なので多くの企業に適用されていませんが、時間が経つに連れて導入する企業は増えていくと考えています。
そうなってくると同じ業界でもこうした従業員の働き方についてきちんとしている会社に人が流れていくようになり、人の流出が増えてしまうとそれを防ぐために労働環境を整えなくてはいけない…といった循環ができます。

プレミアムフライデーを白けムードで見ている人が多いように感じますが労働環境を積極的に変えていかないとどの業界でも出てきている人手不足の問題を解消することは出来ません。

また「サービス業は恩恵を受けられないではないか」という話ももっともなのですが、還元する方法はいくらでもあるのかと思います。
まずプレミアムフライデーは休みが取れないにしてもそこで上がった利益を従業員に還元するなどの方法はあるはずです。
(実際にシフトが足りないと給与や時給アップなどをする会社もありますよね)
そしてプレミアムフライデーで休めない分、他の閑散日を休暇にしてしまうなどの方法も対策としてはとれます。
これについてはどうしても企業毎の取り組みになってしまうことになりますが…

「絶対に休みたくない」という人ならともかく、多くの人が休みたいと思っているはずなので、導入企業がどんどん増えていってきちんとゆっくり休める流れができればいいのでは…など思っています。