最近は女性の社会進出も強まってきており、寿退社という言葉も昔と比較すると少なくなってきました。
そんな中で「結婚したら仕事を辞めたい」と思っている人もいるでしょう。

結論から言うと、お互いの同意があれば結婚して仕事を辞めるというのは問題ありません。
ただ、結婚を機に仕事を辞めるのはいくらかのリスクも抱えているので事前にそのリスクも覚えておきましょう。

実際に結婚を気に退職している人はどれくらいいるのか?

まず最近のデータで結婚を機に退職する人がどれくらいいるのかのデータを見てみましょう。
2016年2月に公表された人材会社エンジャパンによる「退職理由のホンネとタテマエ」というレポートです。

レポートによると会社に伝えた退職理由としては「結婚、家庭の事情」が多く全体の23%にも及んでいますが、本音の退職理由では「結婚、家庭の事情」としている人は2%となっています。
本当は人間関係など仕事の他のことが大変で退職をしたのに、会社には「結婚、家庭の事情」と伝えているということですね。

そして本音では「結婚、家庭の事情」の人が2%ということを考えると、結婚を機に退職するという人は少ないことが予測されます。

結婚で仕事を辞めるリスク

こうした近年の「結婚しても仕事を続けることが多い」という事情からか、「結婚して仕事を辞めたい」ということを言うと「それは逃げだ」「ずるい」という意見が出てきます。
結婚して退職するのが逃げかどうかは個人の判断に委ねられますが、私個人の考えを話すと「特に逃げではない」と思っています。

ただし、結婚して仕事を辞めた際にいくつかのリスクが存在しますのでピックアップしてみます。

家庭収入が減る

一番最初に思い浮かぶところとしては家庭の総収入が減るということです。
家庭の収入は夫と妻の総収入で成り立っているので、仮にお互いに年収360万円だった場合、共働きであれば720万円。
仮に妻が仕事を辞めた場合には、家庭収入が360万になって、家庭収入が半分になってしまいます。

収入問題は非常に影響の大きい部分で、場合によっては生活レベルを変えなくてはいけない要素なのでしっかり認識しておきましょう。

社会人生活に憧れるようになることも

「退職したら仕事をしなくていいので楽」と考えて退職する人もいます。
最初は仕事の煩わしさから離れてのんびりできると考えたりもしますが、次第にまだ現役でバリバリに働いている同僚などを見て羨ましく思うなんてこともでてきます。
そして、この問題にあわせて次の問題があります。

再就職が難しい

一旦退職してしばらくのんびりしているとあっという間に時間が経ってしまい、気が付いたら1年、2年と時間が経っていることも。
その際に「やっぱり働きたくなった」と思っても再就職が難しい状態になっています。

採用側から見ると「社会人経験があるもののブランクが長い人」になります。
ブランクが空くことは就職・転職活動において不利になる上に、退職してから時間が経っていると余程若い年齢で結婚していない限り、ある程度の年齢になっており、ますます採用が難航します。

上記の通り、多くは就職面、金銭面で大きなリスクがあります。
辞めるか辞めないかについては個人の自由なので自分自身が判断すべきですが、リスクもあることを知っておくとより的確に自分の判断ができるようになるでしょう。
(あと、個人的な印象からすると専業主婦もそんなに楽ではないのではないか…と思ったりもします^^;)