飲食業のポジションの中でもおそらく一番最初の方に配置されるであろう洗い場。
最初に配置されやすいのはお客様と直接接点を持たず、初心者でも取り組みやすい単純な作業だからでしょう。
ただ、このポジションは非常に重要です。
というのも
・キレイな食器じゃないとお客様に提供できない
・食器がスムーズに洗われていることによりお客様への提供時間が早くなる
という特性があるためです。いわば、店舗の中でも中心となっているポジション。
単純作業だからこそ、効率よく仕事をする必要があるわけですね。
今回はそんな洗い場ポジションの働き方のコツをまとめてみます。
お湯につけて汚れが落ちやすい状況に
見落としがちなのがこの「お湯につけておく」という作業。
ほとんどの飲食店では油を使っています。この油が洗い場ポジションにとっては大敵。
洗い物をする際のしぶとい汚れのほとんどはこの「油」と言ってもよいでしょう。
油汚れをキレイに取るには、シンクにお湯を張ってその中に一定時間つけておくことです。
そうすることによって油汚れが食器から落ちやすい状況になり、洗剤の付いたスポンジでさっと洗うとすぐ取れるようになります。
油汚れ以外にもちょっと時間が経って固くなってしまった米粒やグラタンなどの焦げもの、子供用のスプーンなども同じです。
食器が回ってきたら食べ残し等を捨て、お湯につけましょう。これだけでも大分違います。
そしてお湯はちょっと熱いくらいだとより効果的です。
洗浄機のラックの配置は美しく
飲食店では洗浄機が設定されている場合が多いです。
「食器洗浄機があれば皆等しく作業ができる」と思われがちですが、実はそうでもなく、ここでも作業の実力が分かれます。
非常に単純な話で「洗浄器用のラックの配置を美しくすること」、それがポイントです。
物凄く極端な話で例えると、ラックの中に皿を真横に2枚並べるのと、縦にして10枚並べるのとでは作業効率が全然違いますよね。
「そんな置き方をするわけない」と思われるかもしれませんが、洗い場の効率の悪い人はそのようなことを行っているのです。
例えば丼と皿が5個づつあった際に、丼→皿→丼→皿・・・と並べるとスペースが制限されてしまいますが、皿→皿→皿、丼→丼→丼・・・と並べるとスペースも節約できます。
配置を美しくすることによって1回の洗浄でより多くのものを洗う。単純ながら大きく差が付く部分です。
洗浄機が回っている間も動く
ここもポイントです。
洗浄機が回っている間に洗浄機が動き終わるのを待っている人がいますが、これもNG。
洗浄機が回っている間に次の洗い物の準備をするということが重要です。
ラックがもう一つあるのであれば、次の洗い物のラックを準備しておくなど、やれることがあります。
仮に次のラックの準備ができているとすれば、洗浄機が止まった瞬間に次の洗い物を洗浄機に投入することができるのです。
洗浄機を一人の従業員だと思って、うまくコンビネーションをつなぐことが重要ですね。
手は大事に
最後に、洗い物のポジションは洗剤を使ったりするために手が荒れることが多いです。
就業後はきちんと手の汚れを落として、ハンドクリームなどでケアをしましょう。
また食器などが破損していると怪我などをすることもあるのでそこも注意です。